第30回日本ヘリコバクター学会学術集会

ご挨拶

第30回日本ヘリコバクター学会学術集会の開催に当たって

(併催;第20回日韓H. pyloriジョイントシンポジウム)

学術集会会長 塩谷 昭子

川崎医科大学 消化器内科 主任教授

塩谷昭子

 この度、日本ヘリコバクター学会の第30回学術集会の会長を拝命いたしました川崎医科大学の塩谷でございます。今回は、第20回韓日H. pyloriジョイントシンポジウムに加え、第10回 Gut Microbiota 研究会(会長 村上和成先生)との初めての同時開催となります。伝統ある学会のさらに記念すべき第30回の会長を任命いただき、大変光栄に存ずるとともに、身の引き締まる思いを感じております。会期は2024年6月21日(金)~22日(土)、会場は倉敷アイビースクエアで行います。また、翌23日(日)には認定医試験、教育講演会を開催いたします。

 本学会は1995年に第1回日本消化器ヘリコバクター・ピロリ研究会として故木村 健会長のもと開催され、1998年第4回の浅香正博会長の集会時に研究会から学会となりました。これまで、日本を代表する著明な先生方が、学会長を務められ、Helicobacterによって引き起こされる疾患とその発症メカニズム、診断法や除菌法の研究など多くの精力的な基礎的、臨床的研究がこの学会を中心に行われてきました。H. pylori感染率の減少および除菌治療の普及とともに除菌後の問題点やH. pylori陰性胃癌等の話題も数多く取り上げられるようになりました。また、H. pylori以外のHelicobacter属細菌であるNHPHの研究成果が注目されています。次世代ゲノムシーケンス技術の進歩によって、細菌全ゲノム解析やエピゲノム解析に加え、メタボローム解析など、膨大なデータを使って研究するデータサイエンスが台頭しています。消化管のMicrobiotaの研究成果の発表にも会員の注目が集まっている状況があります。このような現状をふまえて、今回のテーマは、温故知新“ヘリコバクターからマイクロバイオータへ ”といたしました。倉敷の美しい街並みをご散策いただきたく、対面での講演会を考えております。会場の倉敷アイビースクエアは赤レンガと蔦が特徴的な美しい建物で美観地区にあり、大原美術館も含め人気の観光スポットでもあります。

 多くの皆様のご参加を心よりお願い申し上げます。

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